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ブレグジット、ビットコイン、etc. ― 独創的な研究が収録された経済?ファイナンスのイーブックコレクション:Rachel Sangsterインタビュー

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経済学および金融分野において、グローバルな研究がかつてないほど盛んに行われています。先の経済危机が今なお世界中の国々や私たちの暮らしに影响を及ぼし続ける中、変化の速い、脆弱な経済环境に対する新たなアプローチが一层必要とされています。
シュプリンガーネイチャーのインプリントであるPalgrave Macmillanで経済学?金融分野の責任者を務めるRachel Sangsterが、Economics and Financeイーブック?コレクションについて、新たなトレンドや実験的理论と、着名な研究者や国际的な协力机関が长年蓄积してきた専门知识とのバランスをどのように取っているのか、语ります。
 

経済?金融分野の読者层について教えてください。近年その読者层に変化があると思いますか。

主な読者层は、学生、大学関係者、研究者、経済学?金融の教员など、极めてアカデミックな人たちです。これは以前から変わりません。しかし、タイトルが増え、収载する出版物が多岐にわたるにつれ、読者层は実务家、政策担当者、専门职従事者などにも広がっています。


イーブック?コレクションはモノグラフ(書き下ろし学術書)とContributed Volumes(複数著者による学術書)が特に多いようですが、何か理由はありますか?今後は他のフォーマットも増えてくるのでしょうか?

当社の最大の顧客である学術図書館では、当然ながら学術コンテンツが必要とされています。モノグラフやContributed Volumesは、専門性がより高いジャーナルでは提供できない広範囲にわたる学際的な議論が展開できます。そのため、学術研究のコミュニティーにおいて、書籍はまだまだ必要とされています。最近はテキストブックが増えており、HTML版のテキストの内容に沿った動画が埋め込まれたものも提供しています1)。分野の第一人者が编集し、一つのテーマについて包括的な视点を提供するハンドブックも学生、研究者、実务家の间で需要が高まっています。


経済学?金融分野では册子体よりもイーブックの方が好まれていますか?

経済学?金融分野の研究者の多くがよく利用するのは、やはり册子体ですが、イーブックの需要も高まっています。イーブック?コレクションの利用者数は2017~18年で39%増えました。最も支持しているのは、おおむね学生です。研究分野に応じてコンテンツを自由に选べ、章単位でダウンロードできる点が気に入られているようです。この点で、ハンドブックとテキストブックはとりわけ学生が利用しやすいフォーマットです。金融の専门家向け书籍、特にフィンテックに関する书籍も、オンラインでの利用が非常に多いです。こうしたテーマの読者は、イーブックを読むことに惯れているのだと思います。


2019年のコレクションで扱われる主なテーマや新たなトピックは?

2019年のコレクションでは、2007~08年の金融危机がもたらした影响を引き続き取り上げています。ブレグジット、サステナビリティ、アジア経済、フィンテックも扱います。开発経済学、経済思想史、経済史と同様に、地域経済学も引き続き重要なテーマです。新たなトピックとしては、海洋経済学と金融规制が挙げられます。また、2018年1月に第3版が出版されたは、3,000以上の章と36人のノーベル赏受赏者の寄稿で构成されています。これもコレクションに加わります。


人気のタイトルを教えてください。予想外に人気な领域やタイトルはありますか?

フィンテックに関する书籍は、ダウンロード数でも特に上位を占めています。2018年は「」や「」などのタイトルが年間を通じて常にトップ10に入っていました。2017年に行動経済学者がノーベル経済学賞を受賞したこと、また、Choice誌のOutstanding Academic Titleに選ばれたことから、「」も頻繁にダウンロードされました。リスクマネジメントと銀行危機をテーマとしたものも目立ちます。今なお業界が世界金融危機の影響への対処に追われている中、これら分野の書籍は今後数年間にわたって高い需要が見込まれています。個人的に驚いたのは、Alfred Marshallの「」で、昨年1年间で最もダウンロードされたタイトルの一つでした。古典的なテキストなので、多くの読者に読まれるだろうと予测はしていましたが、出版されたのは2013年ですから、现代の経済学者が今なお先駆者的な研究に価値を见出していることを表している例でしょう。


主な著者と執筆依頼のプロセスについて教えてください。また、International Economic Association(IEA)などの組織はコレクションの中でどのような役割を果たしているのでしょうか?

著者は素晴らしい経歴を持ち、その分野で権威のある方ばかりです。これまでにAlfred Marshall、Arthur Pigou、Joan Robinson、John Maynard Keynesといった名だたる経済学者の著書を出版してきましたが、今後も引き続き各分野で最も著名な研究者の著作を出版していく予定で、Cass Sunstein、Kaushik Basu (世界銀行の元チーフエコノミスト)、Robert Skidelskyのほか、ノーベル賞受賞者であるJoseph Stiglitz、Paul Krugman、Ronald Coase、さらに今最も有力な若手研究者などを予定しています。
IEAと当社の関係は50年以上におよびます。今年はGeorge Mason Universityの有名なMercatus Centerと新シリーズに関する契約を締結し、これによって、オーストリア学派に属するトップクラスの研究者が執筆した優れた著書を新たに出版していく予定です。


経済学?金融分野のブック?アーカイブの重要性について闻かせてください。

今日における多くの新たな経済学研究や経済学的考察の背后には、元となる理论?実証を活かせることが基本的な要素としてあります。ですから、2005年以前に出版されたアーカイブ?コレクションのタイトルは当社の研究コレクションの中で重要な位置を占めています。ブック?アーカイブプロジェクト2)により、1950年代まで遡った滨贰础会议録のフル?アーカイブを电子版として出版することができました。Bookmetrix 3)を见ると、电子版が频繁にダウンロードされていることが分かります。规制やテクノロジーなど、変化の速いトピックを除き、当社の书籍の多くは比较的长期间にわたって利用されています。


书籍のフォーマット、出版技术、読者とタイトルとのかかわり方という点で、経済学?金融のイーブック?コレクションは今后5年间でどのように进化していくと思いますか?

読者の需要が高いので、テキストブックとハンドブックの出版は増えていくと思います。モノグラフ、Contributed Volume、小冊子形式のPalgrave Pivot、専門書(professional titles)についても、引き続き注力していきます。シュプリンガーネイチャーはPalgrave Macmillanから受け継いだ領域を広く網羅して出版することを目指しています。マクロ/ミクロ経済学、政治経済学、開発経済学、経済学/金融史は当社の大きな強みですが、同時に、新たな領域をも開拓し、応用経済学(農業経済学、環境経済学、教育経済学など)、フィンテック、より学際的なサブフィールドにも今後も引き続き注力していきます。
今後数年間で、Economics and Financeイーブック?コレクションには電子版やインタラクティブな要素がさらに取り入れられていくことになると思います。お伝えした通り、学術書の発展には驚くほど多くの考察や研究が活用されています。今後、学術書がどのような形になるのか、どのような読み方をされるのか、影響力をどう測定するのか、といった問題が模索されています。今後の進展にご期待ください。


注记

1) SpringerLink上で、イーブックの画像にあるキャプションをクリックするとビデオをストリーミングで視聴できるほか、SN More Mediaというアプリを用いて書籍内の"Play"ボタンのある画像にかざすと動画がスタートするサービスを提供。→ SN More Mediaについてさらに詳しく

2) 2014年1月に完了した電子化プロジェクト。旧製品名はシュプリンガー?ブック?アーカイブ(Springer Book Archives)、現在はシュプリンガーネイチャー?ブック?アーカイブ。本プロジェクトは4年にわたり、この取り組みで電子化されたのは2005年より以前に出版されたSpringerの書籍およそ11万点(うち英文書籍5万6000点)。→ 国产乱伦 Book Archivesについてさらに詳しく

3)    書籍のインパクトを測る新しい指標。SpringerLink上で書籍やチャプター単位でのオンライン上の被引用数、ダウンロード数やオルトメトリクス指標を一覧できるサービス


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